概要

IDDatasheet::00022 (Last update:2019-08-01 23:54:35)
タイトルS45C疲労破面(R=0.2)
言語ja作成者山際謙太(JNIOSH)
材料S45C破壊機構疲労破壊
実機/実験実験環境室温・大気中
破面生成の概要
1CT試験片を用いて疲労試験を行った.応力比はR=0.2で一定(ΔKが増えていく)の条件の元で行った.
観察者のコメント
き裂進展方向は画面下から上方向である.

破面写真(1-4)はき裂長さa=21mm,ノッチから6mmのところの画像である.実験データから,き裂進展速度は2.2x10-6mm/cycleである.低倍率の場合(破面写真1,2),平坦な破面である.一方,高倍率になると(破面写真3,4),疲労破面の特徴であるストライエーションが観察される.ストライエーションの間隔は平均的に0.1μm程度である.き裂進展速度(mm/cycle)が遅い領域なので、ストライエーション間隔と,き裂進展速度が正確には一致しない.

破面写真(5-8)はき裂長さa=23mm,ノッチから8mmのところの画像である.実験データから,き裂進展速度は5.0x10-6mm/cycleである.ΔK=11.6MPa√mである.低倍率の場合(破面写真5,6),平坦な破面である.一方,高倍率になると(破面写真7,8),疲労破面の特徴であるストライエーションが観察される.ストライエーションの間隔は平均的に0.2μm程度である.き裂進展速度(mm/cycle)が遅い領域なので、ストライエーション間隔と,実験によるき裂進展速度が正確には一致しない.また,ストライエーションの向きは必ずしもき裂進展方向を向いているわけではない.

破面写真(9-12)はき裂長さa=25mm,ノッチから10mmのところの画像である.実験データから,き裂進展速度は8.8x10-6mm/cycleである.ΔK=13.1MPa√mである.低倍率の場合(破面写真9,10),平坦な破面である.一方,高倍率になると(破面写真11,12),疲労破面の特徴であるストライエーションが観察される.ストライエーションの間隔は平均的に0.2μm程度である.き裂進展速度(mm/cycle)が遅い領域なので、ストライエーション間隔と,実験によるき裂進展速度が正確には一致しない.

破面写真(13-16)はき裂長さa=27mm,ノッチから12mmのところの画像である.実験データから,き裂進展速度は1.47x10-5mm/cycleである.ΔK=14.9MPa√mである.低倍率の場合(破面写真13,14),平坦な破面である.一方,高倍率になると(破面写真15,16),疲労破面の特徴であるストライエーションが観察される.ストライエーションの間隔は平均的に0.17μm程度である.き裂進展速度(mm/cycle)が遅い領域なので、ストライエーション間隔と,実験によるき裂進展速度が正確には一致しない.

破面写真(17-19)はき裂長さa=29mm,ノッチから14mmのところの画像である.実験データから,き裂進展速度は2.45x10-5mm/cycleである.ΔK=17.2MPa√mである.低倍率の場合(破面写真17,18),平坦な破面である.一方,高倍率になると(破面写真19),疲労破面の特徴であるストライエーションが観察される.3000倍程度でもストライエーションが観察されるようになってきている.ストライエーションの間隔は平均的に0.18μm程度である.き裂進展速度(mm/cycle)が遅い領域なので、ストライエーション間隔と,実験によるき裂進展速度が正確には一致しない.

破面写真(20-23)はき裂長さa=31mm,ノッチから16mmのところの画像である.実験データから,き裂進展速度は4.0x10-5mm/cycleである.ΔK=20.0MPa√mである.低倍率の場合(破面写真20,21),平坦な破面である.一方,高倍率になると(破面写真22,23),疲労破面の特徴であるストライエーションが観察される.3000倍程度でもストライエーションが観察されるようになってきている.ストライエーションの間隔は平均的に0.12μm程度である.き裂進展速度(mm/cycle)が遅い領域なので、ストライエーション間隔と,実験によるき裂進展速度が正確には一致しない.

破面写真(24-27)はき裂長さa=33mm,ノッチから18mmのところの画像である.実験データから,き裂進展速度は7.5x10-5mm/cycleである.ΔK=24.0MPa√mである.低倍率の場合(破面写真24,25),平坦な破面である.一方,高倍率になると(破面写真26,27),疲労破面の特徴であるストライエーションが観察される.3000倍程度でも明瞭にストライエーションが観察される.ストライエーションの間隔は平均的に0.25μm程度である.き裂進展速度(mm/cycle)が遅い領域なので、ストライエーション間隔と,実験によるき裂進展速度が正確には一致しない.

破面写真(28-31)はき裂長さa=35mm,ノッチから20mmのところの画像である.実験データから,き裂進展速度は1.53x10-4mm/cycleである.ΔK=29.2MPa√mである.低倍率の場合(破面写真28,29),平坦な破面である.一方,高倍率になると(破面写真30,31),疲労破面の特徴であるストライエーションが観察される.3000倍程度でもストライエーションが観察されるようになってきている.ストライエーションの間隔は平均的に0.26μm程度である.き裂進展速度(mm/cycle)が早い領域(III)なので、ストライエーション間隔と,実験によるき裂進展速度がオーダーレベルでは一致する.

破面写真(32-35)はき裂長さa=35mm,ノッチから21mmのところの画像である.実験データから,き裂進展速度は2.16x10-4mm/cycleである.ΔK=32.8MPa√mである.低倍率の場合(破面写真32,33),平坦な破面である.一方,高倍率になると(破面写真34,35),疲労破面の特徴であるストライエーションが観察される.3000倍程度でもストライエーションが観察されるようになってきている.ストライエーションの間隔は平均的に0.18μm程度である.き裂進展速度(mm/cycle)が早い領域(III)なので、ストライエーション間隔と,実験によるき裂進展速度がほぼ一致する.

外観写真

外観写真 番号1
R=0.2に該当するのは左の破断面である。
外観写真 番号2
外観写真 番号3
試験片外観

破断面SEM写真

破断面SEM写真 番号1
き裂進展速度は2.2x10-6mm/cycle
倍率 500
画素数 [1200,900]
破断面SEM写真 番号2
き裂進展速度は2.2x10-6mm/cycle
倍率 1000
画素数 [1200,900]
破断面SEM写真 番号3
き裂進展速度は2.2x10-6mm/cycle
倍率 3000
画素数 [1200,900]
破断面SEM写真 番号4
き裂進展速度は2.2x10-6mm/cycle
ストライエーションの間隔は約0.1μmである。
倍率 6000
画素数 [1200,900]
破断面SEM写真 番号5
き裂進展速度は5.0x10-6mm/cycle
ΔK=11.6MPa√m
倍率 500
画素数 [1200,900]
破断面SEM写真 番号6
き裂進展速度は5.0x10-6mm/cycle
ΔK=11.6MPa√m
倍率 100
画素数 [1200,900]
破断面SEM写真 番号7
き裂進展速度は5.0x10-6mm/cycle
ΔK=11.6MPa√m
ストライエーションの間隔は約0.2μmである。
倍率 3000
画素数 [1200,900]
破断面SEM写真 番号8
き裂進展速度は5.0x10-6mm/cycle
ΔK=11.6MPa√m
ストライエーションの間隔は約0.2μmである。
倍率 8000
画素数 [1200,900]
破断面SEM写真 番号9
き裂進展速度は8.8x10-6mm/cycleである.ΔK=13.1MPa√m
倍率 500
画素数 [1200,900]
破断面SEM写真 番号10
き裂進展速度は8.8x10-6mm/cycleである.ΔK=13.1MPa√m
倍率 1000
画素数 [1200,900]
破断面SEM写真 番号11
き裂進展速度は8.8x10-6mm/cycleである.ΔK=13.1MPa√m
ストライエーションの間隔は約0.2μmである。
倍率 3000
画素数 [1200,900]
破断面SEM写真 番号12
き裂進展速度は8.8x10-6mm/cycleである.ΔK=13.1MPa√m
ストライエーションの間隔は約0.2μmである。
倍率 6000
画素数 [1200,900]
破断面SEM写真 番号13
き裂進展速度は1.47x10-5mm/cycleである.ΔK=14.9MPa√m
倍率 500
画素数 [1200,900]
破断面SEM写真 番号14
き裂進展速度は1.47x10-5mm/cycleである.ΔK=14.9MPa√m
倍率 1000
画素数 [1200,900]
破断面SEM写真 番号15
き裂進展速度は1.47x10-5mm/cycleである.ΔK=14.9MPa√m
ストライエーションの間隔は約0.17μmである。
倍率 3000
画素数 [1200,900]
破断面SEM写真 番号16
き裂進展速度は1.47x10-5mm/cycleである.ΔK=14.9MPa√m
ストライエーションの間隔は約0.17μmである。
倍率 8000
画素数 [1200,900]
破断面SEM写真 番号17
き裂進展速度は2.45x10-5mm/cycleである.ΔK=17.2MPa√m
倍率 500
画素数 [1200,900]
破断面SEM写真 番号18
き裂進展速度は2.45x10-5mm/cycleである.ΔK=17.2MPa√m
倍率 1000
画素数 [1200,900]
破断面SEM写真 番号19
き裂進展速度は2.45x10-5mm/cycleである.ΔK=17.2MPa√m
ストライエーションの間隔は平均的に0.18μm程度である.
倍率 3000
画素数 [1200,900]
破断面SEM写真 番号20
き裂進展速度は4.0x10-5mm/cycleである.ΔK=20.0MPa√m
倍率 500
画素数 [1200,900]
破断面SEM写真 番号21
き裂進展速度は4.0x10-5mm/cycleである.ΔK=20.0MPa√m
倍率 1000
画素数 [1200,900]
破断面SEM写真 番号22
き裂進展速度は4.0x10-5mm/cycleである.ΔK=20.0MPa√m
ストライエーションの間隔は平均的に0.12μm程度である.
倍率 3000
画素数 [1200,900]
破断面SEM写真 番号23
き裂進展速度は4.0x10-5mm/cycleである.ΔK=20.0MPa√m
ストライエーションの間隔は平均的に0.12μm程度である.
倍率 8000
画素数 [1200,900]
破断面SEM写真 番号24
き裂進展速度は7.5x10-5mm/cycleである.ΔK=24.0MPa√m
倍率 500
画素数 [1200,900]
破断面SEM写真 番号25
き裂進展速度は7.5x10-5mm/cycleである.ΔK=24.0MPa√m
倍率 1000
画素数 [1200,900]
破断面SEM写真 番号26
き裂進展速度は7.5x10-5mm/cycleである.ΔK=24.0MPa√m
ストライエーションの間隔は平均的に0.25μm程度である.
倍率 3000
画素数 [1200,900]
破断面SEM写真 番号27
き裂進展速度は7.5x10-5mm/cycleである.ΔK=24.0MPa√m
ストライエーションの間隔は平均的に0.25μm程度である.
倍率 8000
画素数 [1200,900]
破断面SEM写真 番号28
き裂進展速度は1.53x10-4mm/cycleである.ΔK=29.2MPa√m
倍率 500
画素数 [1200,900]
破断面SEM写真 番号29
き裂進展速度は1.53x10-4mm/cycleである.ΔK=29.2MPa√m
倍率 1000
画素数 [1200,900]
破断面SEM写真 番号30
き裂進展速度は1.53x10-4mm/cycleである.ΔK=29.2MPa√m
ストライエーションの間隔は平均的に0.26μm程度である.
倍率 3000
画素数 [1200,900]
破断面SEM写真 番号31
き裂進展速度は1.53x10-4mm/cycleである.ΔK=29.2MPa√m
ストライエーションの間隔は平均的に0.26μm程度である.
倍率 8000
画素数 [1200,900]
破断面SEM写真 番号32
き裂進展速度は2.16x10-4mm/cycleである.ΔK=32.8MPa√m
倍率 500
画素数 [1200,900]
破断面SEM写真 番号33
き裂進展速度は2.16x10-4mm/cycleである.ΔK=32.8MPa√m
倍率 1000
画素数 [1200,900]
破断面SEM写真 番号34
き裂進展速度は2.16x10-4mm/cycleである.ΔK=32.8MPa√m
ストライエーションの間隔は平均的に0.18μm程度である.
倍率 3000
画素数 [1200,900]
破断面SEM写真 番号35
き裂進展速度は2.16x10-4mm/cycleである.ΔK=32.8MPa√m
ストライエーションの間隔は平均的に0.18μm程度である.
倍率 8000
画素数 [1200,900]

関連資料

関連資料 番号1
亀裂進展曲線
関連資料 番号2
試験片寸法